とりあえず思いつく本を挙げておきます

母になっても読書は日課。本の記録と紹介のブログです。(3ヶ月以内に出版されたものを「新刊」、概ね半年以内に出版されたものを「準新刊」としています)

インフルエンザと闘っていました

今月ジワジワとB型がきているみたいでしたが、なぜか我が家の子供達が先週、順番にA型にかかりました(-_-)
4月に入り新しいクラスがスタートした矢先に、長女のクラスでは複数人インフルエンザの欠席が出て、学級閉鎖になるかドキドキしていましたが、なんとかセーフ。

私たち夫婦も感染せずに済んだのですが、看病したり、仕事が休めない日には病児保育に走ったりと、格闘ですね。

グローバル化で海外との往き来が増え、これまでとは異なるウィルスの拡散経路ができているのではないかとニュースで言っていました。
もはやパンデミックはSFの中だけの話ではありません。



そして別件ですが、私は来月後半に手術をすることになりました。

本当は3泊4日の入院を勧められたのですが、どうしても無理なので、日帰りでお願いしました。
頼み倒して叶うわけですし、もちろんそんなに大きな手術ではありません。
ですが痛みにめちゃくちゃ弱いので、ビビっています。
(もちろん麻酔しますが切れたあとが怖い)

翌日からいつも通り仕事をしながら、抜糸と経過観察に通います。
無理して余計に悪くなったらモトもコもないのにね。
自分でも自分を責めています。

かくいう我が家も6月に国外へ旅行の予定でいたのですが、さすがにこちらは夫から延期の提案があり、流れてしまいました。
(そりゃそうだ)

そんなこんなで思い通りにならないことが色々ありますが、命があるだけでも感謝せねば。
まずはGW、こちらは国内ですが旅の予定があるので頑張ります!

新元号について、僭越ながら一国民として思うこと。

元号は「令和」に決定。
おめでとうございます。

とても幸先のよい素晴らしい元号に決まり、国民の一人として嬉しく思います(^-^)
「れいわ」、何より音がきれいです。
そして出典と意味を聞いて感動してしまいました。

よい御世になりますように。
よい時代にしていきたいです。

それにしても「令」がくるとは全く予想もしていませんでした~!


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インスタグラム@首相官邸アカウントより
https://www.instagram.com/p/BvtBt53AyMx/?utm_source=ig_share_sheet&igshid=6s2n354anw97


1 「令」

「令」と聞いてまず私の頭に思い浮かんだのは、「命令」でもなく「号令」でもなく、「令夫人」という言葉でした。
あぁ、高貴なそっちの意味なのね、と。(でもちょっと違ったみたい・笑)


実をいうと私は学生時代に、ある縁故で3~4回ほど、政界の要人や文化人の集まるレセプションの接待(ご案内係の一番シタッパ)をさせてもらったことがあります。

その際にゲストの胸にコサージュをお付けするいう任務がありました。
例えば国会議員にはこの色、地方議員にはこの色、企業代表にはこの色、、、などゲストの肩書きによってコサージュの色が決まっていたのですが、「令夫人」用のコサージュというものも用意されていたわけです。
それが特別な美しいデザインでした。

気品あふれる要人の令夫人のお目にかかり、20代の庶民だった私は、なんと華やかな方々だろう!と、手の届かないものへの憧れの眼差しでいました。
そして同輩たちと、「自分も将来、令夫人なんて呼ばれるようになったらどうしよ~♥️」なんてキャピキャピしていたのです(^^;
(現実は案の定フツーの主婦になりました笑)

「令夫人」「ご令息」「ご令嬢」など、「令」が私の中で「高貴」なイメージに結び付いたのはまさにこの学生のときでした。



ですが他にもこの「令」には、多くの良い意味があるのですね。
首相談話で引用の意味を聞きながら、「ああそうか、カシンレイゲツの『レイ』がこの文字だったかも」と、ボンヤリ思い出していました(^^;
非学浅才です(^^;

他に私の好きな字に「怜」「玲」「澪」「鈴」があるので、やはりとても美しい音と尊い意味のイメージがあります。




2 「万葉集

万葉集』は、私も古典の和歌集の中で一番好きなのですが。
これまでの元号は中国古典から引用されていたと聞いていたので、万葉集からと聞いたときには、正直「意外!!」と思いました。

「国書にするにしても、せめて勅撰和歌集とかじゃないの?!」
「俗まではいかなくても大衆的すぎるのでは?」と。
(どうしても、素人には勅撰集のほうが高尚なイメージがある。)

、、、ですが、総理談話を聞いて心から納得しました(^^)

そうか、そうだった。
身分をこえて全ての国民で文化を作り上げるのだ、と。


そして引用文の素晴らしさを聞いて、一言一句に感動です。


初春の令月にして 気淑く風和ぎ
梅は鏡前の粉を拓き 蘭は珮後の香を薫す


この序文には、実は私と娘の名前の文字も含まれています(^^)
(harunaの春と、娘はまた別の文字)


それから「梅」の文言にも強く心をひかれました。

歴史学者本郷和人さんが、「桜じゃなくて梅なんですね」みたいな意味のことをおっしゃっていましたが、

いやいや、そこはもちろん、桜じゃなくて梅でしょう!!


桜ももちろん美しいし、大好きです。
ですが、本当に縁起のいい花といえば梅なんですよね~!!

「散る」と結び付く桜よりも、まだ寒い時期から濃い色の花を咲かせる梅の花は、昔から強くめでたい花として日本では愛されてきたのは周知のことです。
「松竹梅」と言われるように、季節を問わずめでたいものの代表格として親しまれていますよね。

私は着物をたまに着るのですが、桜柄の着物はやはり季節感を気にする場合が多い一方で、梅は通年気にせず着られる柄として選ばれています。
(※諸説、地域によって違いあり。)

あとは「梅花(バイカ)」が「倍化」に通じ、嬉しいことが倍になるとも聞いたことがあります。


あ、とは言っても桜を批判しているわけでは決してありません。
私の桜熱も、それなりに熱いと自負しています。

昨年書いた桜のウンチク↓
booksformams.hatenablog.com



3 お祝いムード

元号が発表されて間もなく、「令和」にちなんだ商品がさっそく発売されていましたね。

「なんでも金儲けに結びつける」なんて批判的な声もあったようですが、個人的には良いことだと思います。

平成を迎えたときには私は子供だったのでよく分かりませんでしたが、天皇崩御されたばかりで、こんなに浮かれたり騒いだりする雰囲気ではなかったのではないかと思います。

今回は生前退位なので、新しい時代を迎えることを前向きにとらえ、素直に喜べるムードだというのは、やはり喜ばしいことです。

そして需要があるわけですから
こういう流れに乗って、いろいろ活気づけばいいですね。
私も何か商売をしていたら、新元号にあやかって一発当ててやろうとか考えたかもしれません。



4 終わりに

脈略なく、思うことをツラツラと書き連ねてしまいました。
あと読書についてブログを書いている立場として、一つだけどうしても書いておきたい。

実は前々から思っていたのですが、有識者懇に林真理子氏を見つけて「なぜ?!」と思ったのは私だけではないはず、、、(笑)(笑)
いやいや林真理子さんの著書はかなりの冊数を読破したので、私は決してアンチではありませんよ!


山中先生はさすがです!♥️




まぁ、何はともあれ素敵な元号を聞けたおかげで今日はウキウキしていました。





新しい令和が、素晴らしい時代となりますように。

少しだけ新元号の予想をしてみる

明日はいよいよ新元号の発表です。
見慣れているというのもありますが、「平成」という元号は結構好きでした。

ちなみに私は昭和生まれです(^^)


やらないつもりでしたが、やっぱり新元号予想をしてみることにしました。
といっても、2字に絞るところまではしません。

ガチで真面目に考えるのではなく、何も知らない素人が「なんとなくこんな文字が使われそうかな~?」と思う漢字を直感だけで並べてみたいと思います。

軽い気持ちで読み流してくださる方のみ、遊びにお付き合いください。



その前に、私があちこちから聞いた元号の条件を確認しておきます。
※きちんと法律を調べたわけではなく、聞きかじった記憶をたよりにしていますので、誤りがあるかもしれません、あしからず。


・書きやすく読みやすい
・俗用されていない
・既存の単語にない
・ポジティブな意味がある
・頭文字のアルファベットが過去の元号とかぶらない


「小学校3年くらいまでに習う漢字を使う」とも聞きますが、明治の「治」も平成の「成」も4年生で習う漢字なので、ここは無視してもいいのかなと思います。
慶応の「慶」に至っては論外ですね。
…と思ったのですが、元号法自体が昭和54年制定と意外に最近できたものなのですね(笑)


あとここ最近の元号を見る限り、個人的には、「形容詞・形容動詞・副詞になる漢字」+「動詞になる漢字」もしくはどちらかの代わりに「名詞として使われる漢字」
の組み合わせがくるような気がします。
(大正は形容詞+形容詞のパターンですが。)



というわけで大雑把な私の予想。

【一群】
上、先、大、円、玉、正、早、中、天、白、文、本、広、高、太、長、朝、明、安、真、平、由、英、果、共、健、吉、良、永、久、紅、宝

【二群】
立、入、引、回、光、進、合、晴、知、具、向、実、和、栄、希、功、束、包、応、支、志、示、修、富、容、映、孝、保、盛、展


【一群】+【二群】の組み合わせ(もしくはその逆)になるかな~というところです。

明確に分けづらいものは、なんとなく元号にするならこっちに入れとこ!とテキトーに分けてあります。
例えば「長」は「長じる」「長い」と動詞も形容詞も考えうるし、「実」は「実に」「実る」と副詞と動詞があります。
名詞の意味しかなさそうなものもどちらかに混ざっていますね。

あと「安」はもともと「家に女がいる状態」からきているので、女性が社会進出していく現代には合わないとの意見もあるようですが、そんなことを言ったらキリがないきがします。
例えば私、harunaの「春」は、表向きあたたかそうな意味がありながら、実は「性」に関する生々しい意味があるようです。
でもいい私は意味にしか目を向けていません。


ちなみに漢字学者でも何でもないので、専門の方がご覧になったら誤った認識も多々あるかと思います、あしからず。


ちなみに娘の愛読書(?)、こちらの字典の「小学校で習う全漢字」を参考にしました。

はじめてつかう漢字字典

はじめてつかう漢字字典


ぜんっぜん関係ないのですが「今年の漢字」って登録商標だったのですね。
あるとき何かの番組のテロップで、右肩にレジスタードトレードマークがついていて笑っちゃいました。

体調不良と2019年3月の読書10冊(漫画含む)

わざわざ公開する必要のないような独り語りです。


実は私には長年付き合ってきた持病があります。

今すぐ命に関わるというものではないのですが、症状がキツく出たり発作が起きたりすると、普通の生活が送れなくなります。

2010年の夏には、自転車に乗って国道沿いを走っている最中に発作が起きて倒れ、救急搬送されるという出来事がありました。


ここ数年間しばらく症状は落ち着いていたのですが、今月の2週目から急に調子を崩しました。
医療機関からは「今すぐ入院するレベルだ」と言われて焦ったのですが、なんとか主治医と相談し、日帰りの検査と投薬で様子を見ることになりました。

個人事業主として仕事を請け負っている身としては、たまたま3月に入り急に仕事も減って不安だったのですが、今にして思えばゆっくり休めるようにするための天の采配(配剤)だったのではないかと思っています。
私は無神論者でも信仰者でもどちらでもなく、「神がいるかどうかを知るには、人類はまだ未熟すぎる」と考えている人間ですが、それでもいつもピンチのときには目に見えない「偶然」に助けられているなと感じます。

「そこで助けてくれるなら、その前に病気にならないよう助けてもらえよ」なんて突っ込まれそうですが。ハハハ。



結局入院はしなかったものの常服薬を増やし、頓服薬を心の保険にして、仕事のない日は家で寝たきりの日が続きました。

それなら入院していても同じといわれそうですが、子供を預ける先がなく、行政に頼るにしても、そこまで行き着くほどのパワーが私にはありませんでした。
他人に指摘されない限り、「実家を頼る」という選択肢は全く頭にも浮かびません。
既に他界しているとか、当人たちが介護状態だとか、絶縁状態で連絡先も知らない・・・など、様々な事情で実家を頼れないご夫婦は世間にもいらっしゃいますが、我が家もまぁ概ねそんな状況です。
(※本当の緊急のときの対策はしてあります。)


夫も仕事の休みの日には、ワンオペ状態で育児をしてくれています。
申し訳ない。

とはいっても、私も最低限の家事と毎日の弁当作りは休みながらもしています。
私一人でも、春休み中の子供達をなんとか2回ほど遊びに連れていくこともなんとかできました。
そして毎年のことですが確定申告もしてきましたよ。


でも、キツかった。

こんな、日々何でもないはずだったことが、できなくなってしまうのは情けないです。
が、同時に、何事もなく生きている日々のありがたみが改めて心に染み入りますね。



そしてようやく、2~3週間かけて回復しつつあり、調子が戻ってきました。

さらにさらに、調子が戻ってきたとたんに、また新しい仕事が舞い込んできまして。
人生って不思議なものです。
ありがたくて嬉しくて、目に見えない「偶然」に感謝しています。

まだ本調子ではないにしても、なんとか元の生活に戻ってきました!



なぜこんなことをこのブログに書いたのかというと、体が動かないときにこそ本のありがたみが分かったからです。

身体はここに居ながらにして、私の心と頭は、複数の場所や時代や土地に行くことができました。
要するに現実逃避ですね。

生身の人間にとって、一時的にでも、頭のなかだけでも、逃避できる場所があるというのは本当に救いだと思いました。


手のひらの音符 (新潮文庫)

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トム・ハザードの止まらない時間 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

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大人のための図鑑 脳と心のしくみ

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16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ

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ネットの高校、はじめました。 新設校「N高」の教育革命

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スマホ断食 ネット時代に異議があります

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いつどんな状況で読んでも『宇宙兄弟』には、本当に励まされます。

2019年2月の読書7冊~のうち公開できる4冊の本

今日はひな祭りでした。
この週末は、勤務先の卒業式、長女の習い事(芸能スポーツ系)の発表会と、さらに次女が38℃をこえる熱を出してバタバタでした。

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ひな祭りには毎年お花と人形と子供達とで写真を撮っているのですが、今年は無理でした。
料理も例年通り一応作ったのですが次女はお粥だし、写真が一枚もなし(^^;



完全に自己満足ですが ひな祭り御飯とても好きなので
アイキャッチに去年までのを貼っておきます(笑)

世のインスタグラマーお母さん達のように、美しい写真ではありませんが。

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booksformams.hatenablog.com


娘が生まれてから7回目のひな祭りなので、デコメシもそろそろネタが尽きてきました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2月はちょっとマニアック(すぎる)路線の読書だったので全ては公表できないので、そのうち4冊のみ、簡単な一言を添えてご紹介というか覚え書きとしておきます。

眠すぎて目の焦点が合わないため、いつも以上に散漫な文章になっています。


中野信子『あなたの脳のしつけ方』

あなたの脳のしつけ方

あなたの脳のしつけ方

脳はこんな場面で、こういう働きをしているよ~、だからこうするとうまくいくよ~という話です。

生活に生かせる具体的な話です。

私はドーパミンセロトニンオキシトシンの話が好きで、これを上手くコントロールすると色々なことが好調に運ぶと考えています。

例えば子供のドーパミンセロトニンを意識してコントロールして、好き嫌いなく何でも食べられる子供に育っています。
結婚前に夫のある部分を見て、この人はオキシトシンが豊富だ!とジャッジして安心して結婚しました。(結果は今のところ大々々成功・笑)
などなど。

本書にもセロトニンドーパミントとオキシトシンの話がチラホラ出てきます。



池谷裕二『パパは脳研究者』

パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

前から読みたかった本をやっと手に取りました。

著者(男性)のお子さんの0~3歳期間の成長に照らし、「この時期の子どもの中ではこういうことが起きていて、こんな成長をするよ」とか、「今月はこんなことができるようになったけど、これは脳がこう発達したんだよ」という話です。

「脳の発達」という観点が加わった子育て記録やエッセイのようで、よみやすいです。

産前もしくは0~3歳のお子さんのいる方は「へぇ!うちの子の内部でこんなことが起こってるんだ!」と興味深く読めるかと。

著者が我が子を可愛がりながらも、客観的に冷静にお子さんを分析しているのが面白いです。
著者の視点をお裾分けしてもらうことで、子供のウソとかイタズラとかイヤイヤ期とか「これなに?」期とか、親が大変さを感じるようなことも冷静に対処できるようになるかもしれません。
「これは○○の部分が育っている証拠だな」と。

そして子供の発達段階を理解して、より効果的なサポートをしてあげられるかもしれません。

私もリアルタイムで読みたかったなぁ。
でも後から振り返りながら読んでも、懐かしい思いに浸れて楽しい読書時間でした。



コニー・ウィリス『クロストーク

人の心を覗けたら?と考えた方もいると思うのですが、そんな題材をSFにした作品です。

メールやSNSで人とつながりやすくなった現代の状況を、風刺しているところもあると感じます。
社会の風潮に疑問を投げ掛けたり、シニカルなエンタメに昇華させたりしている作品だと思います。
一方でラブコメの楽しさもあり、飽きませんでした。
軽快なラブコメでありながら、ところどころに散りばめられた伏線の回収もあり、「そういうことだったのか!」と謎が解けていく気持ちよさもあります。

コニーウィリスらしく、濃いキャラが出てきてドタバタ劇がくりひろげられますが、今回も途中でやめられませんでした。
辞書のような重厚な本を、あっという間に読ませてしまうほどの筆力。



④石川善樹『疲れない脳をつくる生活習慣』

疲れない脳をつくる生活習慣

疲れない脳をつくる生活習慣

プレジデント社の出版物はよく読みます。
これは菅原洋一さんの『朝イチのメールが残業を増やす』と似ているところがありました。
「脳の特性をいかして仕事や生活を効率よく回そう」というコンセプトがどちらにもあるかと思います。

なので目新しいことばかりではなかったのですが、血糖値とインスリンの話は読んでよかったと思います。
特にちょこっと出てくる食品添加物の話は、単に「これは体に毒です」みたいなよくある説教ではなく、なぜこの甘味料に注意が必要なのか体内での働きなど理屈を理解できるのが、私には合っていました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


こうしてみると無意識ですがここ2~3ヶ月は脳関係の本を何冊か読んでいました。

「はやぶさ2」の小惑星着陸に寄せて~所感と本の紹介

本日駆け巡った嬉しいNEWS。

2019年2月22日午前7時半ごろ、小惑星探査機「はやぶさ2」が無事に小惑星リュウグウ」に着陸したそうです。


ハヤツー君、おめでとう!!!


2014年12月に地球を発ってから4年余りで無事に長い旅の片道を終え、これからリュウグウの組成サンプルを採取し、2020年末頃の地球への帰還予定だそうです。

往復で約6年。
個々の人間にとっては決して短くはない歳月ですが、約138億年と言われる宇宙の年齢からしたら、瞬きするほどの些細な時間です。
この6年をかけて持ち帰られた組成から、また新たに宇宙の謎を解くカギが見つかるのは、日本だけではなく人類にとっての大きな希望ですね。


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(画像3点ともに
毎日新聞2019/2/22記事「はやぶさ2リュウグウ着陸成功 データ確認で管制室に歓声」より
https://mainichi.jp/graphs/20190222/hpj/00m/040/003000g/1 )


管制室でスタッフが拍手をしたり抱き合って涙を流したりする姿を目の当たりにするたびに、「人類が協力して平和を築くというのは、こういうところから生まれるのかもしれない」と考えさせられます。

人類は自分達より強い相手や困難に直面したときにこそ、協力し合い結束するものだと思うからです。

この管制室の様子を見ると、自然と貰い泣きしてしまいます。




このNEWSを受けて、やはり世間では日本の技術を称賛する声が上がっているようです。

もちろんこれは誇るべきことですが、それと同時に私個人としては、日本人の「無生物を擬人化する感性」にとても胸を打たれます。



ハヤツーくん、よくやった!

たった一人で長旅ご苦労様。

3億キロ彼方の宇宙で一人ぼっちだけど、皆の声は届いているはず。

帰ってきたら沢山労いの言葉をかけてあげたい。

偉業を為したそのからだは、実はとても小さくて可愛い。

(ネットで拾った関係者および一般世論の数々の反応をこちらの主観で解釈して要約。関係者も一般人も共に人類として分ける意味がないと思ったので、はやぶさ2の擬人化と祝福のニュアンスだけ伝われば。)



などなど…。

日本人は神道の影響で古来「八百万の神信仰」と言われように、万物に魂を見いだす感性をもっていました。
この度のハヤツーに対しても、まるで命と人格のある同胞のようにリスペクトして扱っているようです。
そんな姿を見るにつけ、この感性が日本の技術を支える一つの要因ではないかと思わずにいられません。





そういえば2003~2010年に活躍した「はやぶさ(1号)」のとき、彼が到着した小惑星イトカワ」も、擬人化ではありませんがJAXAで「ラッコ」に見立てていましたよね。

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小惑星イトカワ全貌
(画像:JAXAホームページ『小惑星イトカワ」の素顔に迫る』より
http://www.jaxa.jp/article/special/hayabusa_sp3/index_j.html )


もし今後 万が一にでも地球外生命体が見つかったとしたら、その姿がどうであれ、日本人のこの感性をもってすれば共存していけるのではないかと期待してしまいます。





はやぶさ2リュウグウ到着がNEWSになっても、その偉業がどれだけ大変なものであるか、そもそも探査機や小惑星とは何なのか、なかなか知る機会はないのではないかと思います。

そこで今回は、以前に読んだ『小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅』の紹介記事を再掲しておきたいと思います。

(自分の文章だし面倒なので、ソースは貼らずに本文のコピペで)


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


佐藤真澄『小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅』

タイトルと表紙から、アーサー・C・クラーク2001年宇宙の旅』のオマージュではないかと思ってしまう)



小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅

小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅

2003年に日本から打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が、地球を発ってから2010年に帰還するまでの7年間を描いた記録です。

高学年以上向けでしょうが、宇宙に詳しくない大人が読んでも感動すること間違いなしです。


小惑星とは太陽系を周回している、惑星ほどの大きさになれなかった小天体で、数百メートル~数百キロ程度のものが大部分のようです。
はやぶさ」は 地球から数億キロ離れた「イトカワ」という小惑星に到達し、イトカワ地表の組成サンプルを持ち帰るという人類未踏の大きなミッションを担っていました。
小惑星の成分は 太陽系が出来た頃の情報が分かる言わば'太陽系の化石'で、宇宙や地球についての研究に大変役立つのです。


小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅

小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅


はやぶさ」には、世界初と言われる高度な技術が多く使われていました。
例えば地球からの電波もすぐには届かないほど遠い太陽系のどこかで、人間の管制室からの指令ではなく、「はやぶさ」自身が判断し着陸など行動ができるというプログラムには脱帽しました。
他にも色々日本のテクノロジーのすごさを目の当たりにし、誇らしく思います。


また、長い長い「はやぶさ」の旅には、「もうだダメかもしれない」という危機が幾度も訪れます。
イトカワへの着地失敗、燃料漏れ、応答なしの行方不明、エンジン故障、、、
しかし「今度こそもうダメだろう」と何度思っても、ほんの僅な残りの望みに賭けて対策を講じる地球人の執念と「はやぶさ」の姿が描かれていました。

「最後まで諦めない」という言葉はよく聞くけれど、「はやぶさ」とプロジェクトメンバーの起死回生のエピソードは、最後まで諦めないというのはどういうことかを身をもって教えてくれます。

行方不明になりながらも「はやぶさ」自身が必死で体勢を建て直そうともがいていたという姿には、愛しさに胸が締め付けられます。
搭載していた4つのエンジンABCDが全て壊れ、地球帰還が無理かと思われた最大のピンチには、なんとAの部品とBの部品をばらして組み換えて使うというとんでもない方法に出たときには、読みながら武者震いしてしまいました。


そんな長旅の終盤では「はやぶさ」を応援する一般人も増えていくのです。
地球市民からの「はやぶさ」へのメッセージや、「はやぶさ」が最後にたった一枚写すことができたという地球の写真、「はやぶさ」が流れ星になったという写真には、涙がこらえきれませんでした。
地球帰還のシーンは、固唾を飲んで見守る当時の人々と読者までが心をひとつにハラハラドキドキしてしまう場面です。


小さな体でひたむきに、たった一人ぼっちで宇宙を飛んでいた「はやぶさ」くん。
読んでいるうちに文章でも脳内でも擬人化されていき、まるで人格をもつ大切な存在として愛着が沸いていきました。


こんなに広くて冷たい宇宙に、熱い希望を抱いて立ち向かおうとする人類の底力を思うと、胸が熱く焼け焦げそうになります。