とりあえず思いつく本を挙げておきます

母になっても読書は日課。本の記録と紹介のブログです。(3ヶ月以内に出版されたものを「新刊」、概ね半年以内に出版されたものを「準新刊」としています)

『あおくんと きいろちゃん』

この作品の何よりの持ち味は、分かりやすい色彩と単純な形の見立てです。
乳児から幼児まで、年齢に合わせた味わいかたができると思います。

青い丸型の「あおくん」と、黄色い丸型の「きいろちゃん」が主な登場人物。
彼らがくっつくと色が変わったり、泣くと形が変わったり…?!

あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本)

あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本)

目も鼻も口もない「○」の表情や気持ちを読み取り、手も足もない「○」の動きを目で追っていくことで、子供たちの自由な想像力を掻き立ててくれます。
単純な丸型でもページや場面で少しずつ形が異なり、あおくんやきいろちゃんの心情や動きを表しているようで、著者の表現力には脱帽です。

ストーリーとしては、帰る家・受け入れてくれる家族があることの幸せをしみじみと感じさせてくれました。

0歳から目で追うだけでたのしめる絵本ですが、3歳以上の幼児には、色から受ける印象や混色による変化など、美術的な視点の入り口にしてもよいかもしれません。