とりあえず思いつく本を挙げておきます

母になっても読書は日課。本の記録と紹介のブログです。(3ヶ月以内に出版されたものを「新刊」、概ね半年以内に出版されたものを「準新刊」としています)

メンタリストDaiGo『なぜかまわりに助けられる人の心理術』

何年も前にバラエティ番組か何かで「メンタリスト」などと名乗り、眉唾な芸当を披露する''彼''を知り、条件反射のようにチャンネルを変えてしまいました。
(ファンの方、ごめんなさい!)

けれど今年だったでしょうか。
新聞を読んでいると彼の著書『なぜかまわりに助けられる人の心理術』が有識者に講評されていたのをたまたま見つけたのです。
しかも彼のこれまでの他の出版物を調べてみると、どれも好評ではありませんか。

私はあまり人間関係を扱うような啓蒙書を読む機会がなかったのですが、軽い興味をもったので読んでみることにしました。
しかし図書館で予約すると2桁数の予約が入っていて、数ヵ月も気長に待つことになりました。
DaiGoさん、人気あるんですね!
経歴もきちんとした方なのだと知りました。

なぜかまわりに助けられる人の心理術

なぜかまわりに助けられる人の心理術

本書の内容はタイトルそのままで明解です。

これは有名な話ですが、人間は助けてくれた人を好きになるのではなく、助けてあげた相手のことを好きになるのだそうです。
そして人間は''誰かのために役に立った''という自己肯定感から幸せを感じられる生き物だとのこと。

それを基にDaiGoさんは本書で、「まわりの人から自然に助けてもらえるようになり、もっとラクに生きましょう。それは他人を利用するのではなく、まわりの人も皆が幸せになれることですよ」という主旨のもと、具体的な行動のハウツーを伝授してくれます。

「やってもらえる人」の3つのルール

尽くさない・強がらない・頼まない

やってあげたいと思わせる7つのトラップ

先手を打つ・相談する・お世辞を言い切る・自分の分担をアピール・曖昧にお願いする・過去を引き合いに出す・急に黙る&目をそらす

やってもらってばかりでも好かれる5つの習慣

感情を伝える・相手の話したい話を聞く・自分しかいないと思わせる・小さくお返しをする・自慢してあげる


感想を一言でまとめると、話の内容自体はとても分かりやすく、心理学に基づく説得力もありました。
うまく人を頼れなかったり、いつも色々な仕事を背負ってしまったりして息苦しさを感じる方には、何か発見があるかもしれません。

ですが、なんだかサラッとしているかな?
うまくいえませんが、人付き合いの基本的な部分として、知ってか知らずか社会に出れば多くの人が既に実践していそうな内容が多い印象です。
正直、目からウロコ‼のようなガツンとくる情報や、価値観が引っくり返るよう出会いは見つかりませんでした。


しかし私はそんな本書の主旨よりも、それを裏付ける心理学の実験や実例がおもしろく、興味をもって読めました。

教育心理学のわずかな項目にちょこっと触れた経験しかない私ですが、

具体的な例を知ると
「心理学は知っているだけではダメで、実践し体得できればこそ生きる分野だな」と痛感します。
人間の心が科学的にはかれるなんて、やはり面白そうな学問だと感じます。


今回はたまたま一冊試しに読んでみましたが、もしまた興味をもてる主題に出会えたら、DaiGoさんの著書にトライしてみようかと思います。