丹羽宇一郎『死ぬほど読書』(準新刊)
特に内容に興味があったわけではないのですが、丹羽さんの著書であったこと、幻冬舎の新書であること、新刊だったという理由だけで読みました。
丹羽さんもご高齢なので、この人生でこれだけは読破するぞ!という意気込みのような内容かと思いましたがそうではありませんでした。
(そういう言及もちょこっとありましたが)
本書の主旨は、読書離れしている現代人(特に若者)を危惧し、読書が人生にどれだけ大切か・読書によってどれだけ豊かになれるかという、よくある"読書のすすめ"でした。
けれどそこは丹羽さん。
ご自身の社会人人生のエピソードと絡めて読書を語ってくれるので、優しいお爺ちゃんから武勇伝(失敗談含む)を聞いているようで和みました。
もちろん丹羽さんの読書論にあわせ、ご自身の読書歴や本の紹介もあります。
非常に平易な内容なので、軽い気持ちで電車の移動中に1時間もかからず読めました。
- 作者: 丹羽宇一郎
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/07/28
- メディア: 新書
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僭越ですが丹羽さんの読書に対する考え方は私も常日頃感じていることばかりで賛同できることが多く、こういっては厚かましいですが共通点が沢山見つかり嬉しいです。
・読書は著者との対話である。
・本だけではだめで、やはり実体験が大切である。
・本を読むことで自分の無知さが分かり、謙虚な気持ちになれる。
・誠意をもって仕事に取り組むことが人間の生きる価値である。
・本を選ぶときには目次で判断する。
・ノートにメモをとる。
私は常々
「勉強とは自分の無知を知ることであり、
研究とは人類の未知と出会うことである」
と考えています。
読書はこの考えと切って離せない関係にあるなと、再認識しました。
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ところで読書ノートに関しては丹羽さんのものが図版で載っていたのですが、大きさや罫から分析して、ひょっとして私が使っているノートと同じかも?!と思いワクワクしてしまいました。
本の感想からは大きく外れますが、こちらが私の使っている読書ノートなのですが。
定番コクヨのキャンパスシリーズの中で、A6のハンディサイズを使っています。
数年前に新しいデザインに変わってからは、まだ5冊目です。
あらすじの備忘録や印象に残ったフレーズ、初めて知った言葉や感想など、思い付くままに書きなぐっています。
字も汚いし、漢字が面倒ならカタカナや平仮名のままだし、客観的に読むと意味不明なところが多いですが(笑)
私は後から読むと記憶が甦るので、暗号文のようですね。
丹羽さんもこんな感じのノートを(文字はぼかしてありましたが)公開されていて、なんだかとても嬉しくなってしまいました。
ところどころに紹介されていた本の中にも読んでみたいものが2冊見つかったので、儲けたと思っています。