とりあえず思いつく本を挙げておきます

母になっても読書は日課。本の記録と紹介のブログです。(3ヶ月以内に出版されたものを「新刊」、概ね半年以内に出版されたものを「準新刊」としています)

教職母の読書雑考④~図書館と書店の活用方法

読書が進むための工夫を自分なりにしています。
もちろん誰にでも合うやり方とは言い切れませんし、工夫というほどのこともないかもしれませんが、図書館と書店の私なりの使い方をご紹介します。


⬛目次

[1]図書館 vs 書店?!どちらを選ぶか

たまに「本は書店で買うか、図書館で借りるか?」議論を見かけます。
それぞれの利点を知った上で、個人の好みでどちらでもいいと思うのですが(・∀・)

試しに読書メーターの過去3年分の履歴から計算したところ、私の場合は読んだ本の99%を図書館で借りていました。

⚫図書館の利点
・無料で借りられる
・絶版になった本や非売資料を読むことができる
・専門家である司書に相談できる
OPACを利用できる
・図書館同士のネットワークがあり相互貸借を行っている

⚫書店の利点
・場所を選ばず多くの街の中にある
・最新刊が手に入る
・商品に他人の手垢があまりついていない
・買えば無期限で所有できる
・商品のラインナップや面陳などからトレンドや社会の動向が分かる


こうして挙げてみると、私は図書館が利用しやすいようです。
高い市民税を払っているんだから、できる限り利用しなくちゃ!とも思います。

よく「本はお金を出して買ったほうが、無駄にしたくないので読む」と言いますが、そうとは限りません。
むしろ「本は有期限で借りたほうが、無駄にしたくないので読む」という人もいます。

有料で無期限の書店の本を読むか、無料で有期限の図書館の本を読むか、人によると思います。


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[2]図書館の活用方法

(1)図書館を行動範囲内に入れる

読書雑考①でも書きましたが、我が家は引っ越しの多い家庭です。
引っ越す度に物件を選ぶ条件のひとつに「図書館徒歩10分以内」を入れています。

他にも定期券圏内に図書館のある駅を入れたり、習い事など定期的に行く場所に図書館を探したりするだけで、ぐっと利用しやすくなります。

(2)司書さんの力とアイテムを借りる

地元の行きつけの司書さんにはよく本の相談をしているので、顔と名前をお互いに覚えています。

私がよく恩恵にあずかっているのは、司書さんが持っている「業務用貸出カード」(正式名称は不明ですが司書さんがいつもそう呼ぶ)。
これは司書さんが業務上必要な時に、市内や提携図書館から原則無制限で資料を取り寄せることができるカードだそう。

個人の貸出カードには冊数制限があったり、書庫の本なら所蔵館に直接出向く必要があったりしますよね。
予約する場合も、中身を見ずにリクエストしなくてはなりません。
ですが司書さんに直接お願いすると、このカードを使って書庫内の資料も含めて複数の関連図書を取り寄せてもらうことができます。

例えば「郵便ポストの歴史とデザインについて、図版入りの資料を探したい」という相談をしたとします。
すると司書さんが、ポストの歴史やデザインに関係のありそうな資料を市内や近隣(場合によっては全国から)の図書館中を探して、一か所に集めてくれます。
そして利用者は、地元の図書館で実際に手に取って借りる本を決めることができるのです。

「司書さんをそんなコキ使っていいの?」という声が聞こえてきそうですが、これは公式の利用方法であり、お礼を言うといつも司書さんは笑顔で「これが私たちの仕事です」と言ってくれますよ。

(3)カーリルを利用してみる

ご存知の方も多いかもしれませんが、カーリルというこの検索エンジンを使って、全国の図書館の蔵書を検索して借りることのできるサービスです。
詳しくは私が書くよりも、気になる方はご自身で調べてみてください。

(4)一度に複数の本を借りる

本を一冊しか借りないと気持ちの余裕ができて後回しにしてしまい、結局読まずに終わったなんてことはありませんか。(私だけかな)

そこで私は「絶対に読みたい本」と「できれば読みたい本」と「興味がある本」をミックスして、一度に5~6冊の本を借りるようにしています。
「できれば読みたい本」と「興味がある本」は、「読めたらラッキー」くらいのダミーです。

目標は最大5~6冊なのでそれを目指していれば、必然的に「絶対に読みたい本」にまずは手が伸びます。
これをやることで私の場合は、借りた本をすべて読めなくても1~2冊は必ずなんとか読み終わることができます。
うまくいけば全て読了します。

つまり複数の本を手元にとりあえず置くことで、「目標は高く」設定しているのです。

(5)新刊チェックとリクエストで一番先に読む

私は幻冬舎、岩波、新潮社、早川書房あたりの4社のHPは定期的にチェックしています。
出版社にもよりますが、2~3ヶ月先までの発売予定の新刊情報を得ることができます。

そして読みたい新刊を見つけたところで、地元の図書館に「リクエストカード」を申請して予約します。
これは図書館によっても名称が異なりますが、要するに「この本を読みたいから取り寄せてください。なければ購入してください。」と申請する手続きですね。

新刊本はまだどこの図書館も持っていないので、他館から取り寄せることができず、ほぼ確実に購入してもらうことができます。

ちなみに私の住んでいる自治体の購入冊数は、年間12万冊(視聴覚資料含む)だそうです。
年間予算も教えてもらったのですが忘れました。
(世田谷区に豪邸が建つくらいの額だった気がしますが自信がありません)

新刊は発売日を過ぎると「見計らい」といって書店や取次業者が図書館に見本をもってきてくれて、新しい購入図書を司書さんが選定します。
そのため前もって予約しておけば、ここでピックアップしてもらえる確率が上がるのだそう。

もちろん書店やネットで買ってしまうのが早いです。
けれど図書館でも1~2ヶ月待てばたいてい入ってきますし、予約順が早い順に回ってきます。

いち早く情報を得てリクエストしておけば、一番に「ほしかったものを税金で購入してもらって、自分が一番に使える」という、なんとも無駄なお得感を味わうことができます。(笑)

読みたい本を公共で購入してもらう。
これは私が中学から高校、大学、大学院、社会人になって主婦になっても市民の権利と義務としてやっていることです。

やはり納税者は希望を声に出して上げていかなくては。

(6)複数の図書館を使い分ける

私は地元の市立図書館はもちろんのこと、利用できる図書館は可能な限り利用しています。
他県、他都市、民間、各種学校、博物館(美術館含む)などです。

それぞれの機関によって得意分野が異なっていて、マニアックな資料を見つけるのに役立ちます。
(民間の例として、トヨタが持っている産業技術系の図書室など)

自分の出身大学も国立大学同士の相互貸借ネットワークを持っていることを最近知り、OB・OGも利用できると聞いたので、いつかアプローチしてみようと思います。

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こちらの写真はいま手元にあった図書カードです。
他にもあったはずなんだけどなぁ。
たびたびの引越しで、紛失したり期限が切れたりしてしまったようです(^^;)

そして卒業生じゃないのに、何故か愛知県立大学の卒業生カードを自分名義で持っているという謎(笑)


[2]書店を利用する場合

(1)書店へ行く目的

私が書店を利用するのは主に、

・子供に本を買い与えるとき
・実物を見て新刊をチェックしたいとき
・急いで読みたいが図書館ですぐに借りられそうにないとき
・書き込みや切り抜きをしたいとき(滅多にない)
・手元に置いて何度も読み返したいとき

子供も基本的には図書館で借りているのですが、私の読む本に比べて、手元に置いて繰り返し読みたいものも多いので買うことがわりとあります。

また実際に書店に足を運ぶことで、最近の社会の動向や話題になっていることがわかったりもします。
特に私は書店員さんが工夫を凝らしているポップや面陳を見るのも好きで、それだけでも様々な情報を得ることができます。

(2)書店利用で心掛けていること

それから書店で本を買うにあたり私が心がけていることは、「大手チェーン書店で買わず、小さな個人書店で買う」ということです。
個人書店に扱いがない商品ならば、数日かけてでも取り寄せてもらって買います。

大手チェーンは集客力も大きいので、どうしても淘汰されて小さな個人書店が消えていきます。
消費者がどこにお金を落とすかは地域の活性化のためにもとても重要なことなので、私はなるべく弱者側の個人への還元が大きいところにお金を流すようにしています。

これは本に限った話ではありませんが、どうしても最近は日用品や食料は大型店しか近所にないので、せめて本くらいは、、、という気持ちです。

ネットショップや古本についても自分の中で考えがあるのですが、著者の印税の話など色々長くなるので(笑)またいつかの機会に。