とりあえず思いつく本を挙げておきます

母になっても読書は日課。本の記録と紹介のブログです。(3ヶ月以内に出版されたものを「新刊」、概ね半年以内に出版されたものを「準新刊」としています)

2019年10月の読書12冊(今更感)

もう11月も終わるというのに…
10月の読書記録です(^_^;)
感想は省略、、、


1.宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』(新刊)

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

カズレーザーさんがオススメされていて、その後瞬く間にベストセラーになりましたね。


2.小山宙哉宇宙兄弟』29巻

宇宙兄弟(29) (モーニング KC)

宇宙兄弟(29) (モーニング KC)


3.篠田節子『となりのセレブたち』

となりのセレブたち

となりのセレブたち


4.恩田陸『失われた地図』(文庫本新刊)

失われた地図 (角川文庫)

失われた地図 (角川文庫)


5.東野圭吾『危険なビーナス』(文庫本新刊)

危険なビーナス (講談社文庫)

危険なビーナス (講談社文庫)


6.OCHABI institue 『伝わる絵の描き方』

線一本からはじめる伝わる絵の描き方 ロジカルデッサンの技法

線一本からはじめる伝わる絵の描き方 ロジカルデッサンの技法


7.(BN) THE 21『思考力トレーニング』


8.(BN)日経woman『手帳のコツ300』

日経WOMAN 2017年 11月号

日経WOMAN 2017年 11月号


9.(BN)president『 2019年 時間革命』

PRESIDENT (プレジデント) 2019年2/4号(2019年 時間革命)

PRESIDENT (プレジデント) 2019年2/4号(2019年 時間革命)


10.中野信子『脳内麻薬』


11.篠田節子『ルーティーン』


12.東野圭吾プラチナデータ

プラチナデータ (幻冬舎文庫)

プラチナデータ (幻冬舎文庫)

学校を休ませて旅行に行って来ました。(炎上しそう)

秋も深まったころ四国へ行って来ました。

夫と子供達は月~金曜日の4泊5日でしたが、私だけ仕事を休めなかったので、3泊だけして、1日早い朝6:00頃の便で先に帰りました。
うちの夫と子供、よく私抜きで出掛けたり旅行したりするんです。

平日の旅行では長女と次女は学校と幼稚園を休ませます。
こういうと「小学校は義務教育なのに遊びで休ませるなんて!!」と炎上しそうですが、親として譲れない考えがあります。

(私は一応学校教諭の立場ですがw)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


我が家は主人が土日祝日や年末年始、お盆、GWなど
一般的に多くの方が休日のときには仕事を休むことができません。
そのため、学校がある平日しか旅行の機会はないのです。

小学校入学時と年度始めには、校長と担任に
「年に数日程度、家庭の都合で欠席する」旨と、「学業も大切だが、幼少期に家族の時間をつくることも劣らず重要と考えている」のを伝えてあります。
ただし、

①学校行事や係の仕事支障をきたしたり、まわりに迷惑をかけたりしないこと
②普段から成績は最上位をキープすること
③休んでいた期間の宿題と学習内容は全て自宅で完璧にこなして、休み明けのテストでも変わらず満点をとること
(もちろん元小学校教諭の私が家庭教師をします・笑)

を娘と約束し、担任にも宣言しています。
②については出来ているか分かりませんが(^_^;)そのつもりの意気込みで(笑)。
子供本人も旅行が好きなので、張り切って取り組みます。


それからもう1つ、日本の労働者も必要なときにもっと休暇をとれる社会になってほしい。
認められる社会になってほしい。
そのためには「普段から仕事をきちんとこなして責任を果たし、必要なときに然るべき(休暇をとる)権利は認めてもらう」というのを子供のうちから実践してもよいのでは?と考えたりするわけです。


おかげでクラスでは、先生や友達から旅行前には「気をつけて楽しんで旅行いってきてね(^^)/」と送り出され、久々に登校すると「旅行どうだった?」と前向きな話題に上るそうです(笑)(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

色々行ったし写真も撮ったけれど、とりあえずスマホに入っていた画像を数枚だけ貼ります。

こうしてみると子供と食べ物の写真ばっかり…(-_-)


f:id:booksformams:20191109223946j:plain

さて香川と愛媛は何度か行ったことがありますが、徳島と高知は今回が初めてでした。

高知駅にはアンパンマン坂本龍馬とジョン万次郎がたくさんいました。

f:id:booksformams:20191118211050j:plain
路面電車に興奮する子供達。


f:id:booksformams:20191118211105j:plain

川が多くてきれいだった。


f:id:booksformams:20191118211118j:plain




食べ物、撮るの忘れていてあまり写真ないけど、、、

f:id:booksformams:20191118211133j:plain
高知はかつおが名産なので、かつおだしのラーメンがおいしかった!!
私、ラーメンはかつおだしが一番すきです。
鶏ガラより豚骨より何よりも。


f:id:booksformams:20191118211152j:plain
いつも食事は部屋を選ぶのですが、今回泊まった宿は内装がとてもオシャレだったので色々見たかったのと、子供が食べこぼしたりしたら嫌なので、
部屋食ではなくて食堂にしました。


f:id:booksformams:20191118211216j:plain
ホテルや旅館って、わざと食べきれない量の料理を出してきますよね。
ですが我が家は、いつも大人も子供も全て完食します。
いつも宿の方に驚かれます。


f:id:booksformams:20191118211227j:plain
この後も沢山のメニューが出てきたけれど、美味しくて写真どころではありませんでした。(これもいつも通り)


f:id:booksformams:20191118211243j:plain
子供達も豪勢な食事を平らげて。


f:id:booksformams:20191118211404j:plain
からの、デザートにご満悦。


やはり旅行は食が楽しいですね。




今回の旅のお供はこちらでした。
ドはまりしている篠田節子さんの『ルーティーン』。

夕飯でもワインなど毎回アルコールを頼むのですが、夜はホテルのラウンジにもフリードリンクでワインがあったので、一人でソファに埋もれて飲みながら読みました。



都会では見られない星空も堪能して、とても良い旅でした。

自分の勘を大切にしようと思った話(愚痴)

今日は少しばかり不愉快な話です。

 

大学入試共通テストで〈英語〉の民間試験利用が延期されましたね。

民間試験に向けて英語対策をしていた学校現場や受験産業では騒然と混乱しているようです。

 

しかし私は、国公立大学志望の自分の高2生徒たちに「民間試験対策はまだしなくていいよ。たぶん意味がなくなるから。」と言ってやらせていませんでした。

おそらくこうなるだろうと読んでいたからです。

そして文科省から発表がなくても、きちんと公平を考えて選抜をしようとしていた大学では、民間試験利用を保留にしていましたからね。

 

自分の勘を信じてよかった。

 

 

普通に考えて、見切り発進で無理のある制度だということは一目瞭然です。

実施方法や環境が整っていないのに、そのまま進めても破綻するに決まってるじゃん。

 

ですが行く行くはやはり必要になると思い、念のため民間試験の予備知識だけは入れています。

無駄にはならないので。


f:id:booksformams:20191101235137j:image

 

世の中の動きを洞察すること、来るべきときのために備えることは大切ですね。

そして文科省は、受験生不在で現場を無視した考えにほんと憤りを感じる!!

振り回されてたまったもんじゃないよ!!

 

という愚痴でした。

2019年9月の読書13冊と簡単な感想

9月に読んだ本

1.村山昇『働き方の哲学』

働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える

働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える

人気の本です。
図版が多め。
「なるほど」と思えることもあったけれど、私は「目からウロコ!」とか「仕事観が変わった!」とかは無かった。
仕事の捉え方も内容も、多様になったなぁ。
でも偉人たちの明言はいくつかメモした。


2.村上春樹スプートニクの恋人

ママ友と本の話になった。
彼女は村上春樹作品をけっこう読んでいるみたいだった。

私も何冊か読んだことがあるけれど、実は村上春樹さんの作品はあまり好きではない。
あの英文を日本語に直訳したような文体が苦手だし、なんとなく題材にも興味を引かれなくて…。

でもせっかくだから、共通の話題にもなるしと久しぶりに読んでみた。

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

しかしやっぱり、好きにはなれなかった。


3.和田秀樹『感情的にならない本』

感情的になることは幼稚だ、という文言が印象に残っているけれど、ちゃんと読んだはずなのにその他の要点は全く記憶に残っていない(^_^;)

和田秀樹先生の本は10~20代の頃に何冊も読んだけれど、先生の専門からすると学習系とタイムマネジメント系の啓発書が一番実践的で役に立つ気がする。
本書では無理に守備範囲を広げようとしてコジツケで空回りしてしまっている気がした。

アンガーマネジメント系なら、今まで読んだ中では嶋津良智さんの『怒らない技術』推し。

怒らない技術 (フォレスト2545新書)

怒らない技術 (フォレスト2545新書)



4.重松清『希望の地図2018』

重松清さんはとても好きな小説家んですが、災害被災地で活動されているというのは知らなかった。

本書はそのルポルタージュにエッセイ要素が加わった、何かの連載?の書き下ろし文庫なのかな?(違うかもしれないけど)

希望の地図2018 (幻冬舎文庫)

希望の地図2018 (幻冬舎文庫)

災害が起きたときに、メディアではどうしても津波やら倒壊した建物やら「絵的なインパクト」がある映像や画像が伝えられがちになる。
けれど実はそこで取り上げられなかったところにこそ大小さまざまな苦しみがあるし、その後も傷痕はずっと続いていく。

そんな当然のことを、重松先生独自の言葉であえて文章で伝えてくれていた。

重松先生といえば等身大の家族の日常を描く作家さんという定評があるので、その感性をもって、被災地に赴いてもそこに生きる生身の人々の息づかいや苦悩を鋭くキャッチされているのだと思う。


5.篠田節子『インドクリスタル』

今年読んだなかで一番よかった作品

インドクリスタル

インドクリスタル



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

力尽きました。
ここから先はタイトルのみで…


6.予言の島

予言の島

予言の島



7.粘土の犬



8.はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか



9.パイパーさんのバス

パイパーさんのバス (児童書)

パイパーさんのバス (児童書)

旅猫リポート』を思い出した



10.宇宙兄弟36

宇宙兄弟(36) (モーニング KC)

宇宙兄弟(36) (モーニング KC)



11.泣けるいきもの図鑑

泣けるいきもの図鑑

泣けるいきもの図鑑

娘に借りて読んだ



12.道なき未知

道なき未知 Uncharted Unknown

道なき未知 Uncharted Unknown



13.ハタからみると、凪日記

ハタからみると、凪日記

ハタからみると、凪日記

2019年8月の読書9冊と簡単な感想

百田尚樹『モンスター』

モンスター (幻冬舎文庫)

モンスター (幻冬舎文庫)

容姿のせいで辛い人生を強いられてきた絶世の醜女が、美容整形を繰り返し、かつての片想いの男性に近付く話。
過去に虐められた相手に復習もする。

現代なら本当にこんなことがあるんだろうな。
お隣の美容整形大国なんかを見ると、あながちフィクションだと笑い飛ばせない。

「人は外見ではない、中身だ」なんて綺麗事だと思う。
うちの夫なんかは開き直って「人は外見もかなり重要」と明言している。
(それなら何故美女と結婚しなかったのだ!)

外見も一つの情報を伝える媒体だと思う。



②Newton2019年8月号『新・睡眠の教科書』

睡眠は科学的にも未だに謎に包まれている。

生命を維持し、さらによりよく生きる上で、睡眠は食に劣らず重要だと思う。



東野圭吾パラドックス13』

パラドックス13 (講談社文庫)

パラドックス13 (講談社文庫)

ある天文学的現象により、崩壊していく世界に13人の老若男女が残された。

設定・ストーリーともに私は結構好きなSFアドベンチャーだった。
小説というより、映像作品に合致しそうな作品だと思う。

ただ、この手のネタは使い尽くされていて既視感。
最近はSFアドベンチャーは先が読めてしまうので、自分の予想が当たるかどうかを確かめるために読了しているような感じがしている。



辻村深月かがみの孤城

かがみの孤城

かがみの孤城

ものすごい話題で、市の図書館で数百件の予約が入っていたので、珍しく購入して読んだ。
ちょっと複雑なのであらすじを説明するのは気が引ける。
はしょってまとめると、7人の不登校の中学生が、鏡の中の謎の屋敷に出入りして、交流を深めたりぶつかり合ったりしながらそれぞれの人生に向き合って行くといったあらすじ。

私には先が読めてしまったし、謎の答えも分かってしまったけれど、一般的には「おもしろい」部類の商業的に成功する本だなと思った。
私は自分が不登校児だったので、けっこう冷静な目で読み進めた。

レビューの★も評価高めだなぁ。
f:id:booksformams:20190927201934j:plain


池井戸潤陸王』(新刊)

陸王 (集英社文庫)

陸王 (集英社文庫)

老舗の足袋製造所が会社の生き残りをかけて、ランニングシューズの開発に乗り出す。
中小企業が誠実なモノづくりで大企業に挑むあたり、強豪他社との闘いや特許技術の活用など、池井戸潤先生の『下町ロケット』のおもしろさを彷彿とさせる作品だった。

私はマラソンに興味はなかったのだけれど、ヒトは何故走るのか?
というところから考えさせられたので読んでよかった。



村田沙耶香コンビニ人間

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

図書館で予約しておいた本の順番がやっとまわってきた。

主人公は30代半ばを過ぎて、独身のままコンビニでバイトをしている。
それをまわりは何だかんだと批判する。

働き方が多様になった現代社会で、こういう人がいてもいいと思う。
非正規のアルバイトであっても他人に迷惑をかけずにきちんと自活していて、主人公は誰にも文句を言われる筋合いはないのではないか。



⑦筒美遼次郎『ぼくは強迫性障害

ぼくは強迫性障害 (彩図社文庫)

ぼくは強迫性障害 (彩図社文庫)

さまざまな特性をもった人の事情を、当事者以外が理解するのは難しくても、知ろうと歩み寄るのは大切だと思う。



⑧押川剛『子供の死を祈る親たち』

子供の死を祈る親たち(新潮文庫)

子供の死を祈る親たち(新潮文庫)

5月の川崎のカリタス事件、6月の元農水省事務次官のひきこもり息子殺害事件は辛すぎた。
中高年以降のひきこもりは氷山の一角だと前から思っいて、ついに時限爆弾が爆発してしまったかと恐ろしくなった。

そんなときこの本に出会い、想像以上に8050問題がシビアであることを知った。

事例の紹介は読んでいて信じられないものばかり。
数十年来のひきこもり、窓からの雄叫び、部屋での排泄で腐敗した床、刃物をチラつかせた家族への暴力、エトセトラ。
しかもこれが行政にも頼れず、日本国内のあちらこちらで増えているというのだから背筋が寒くなる。

日本社会の闇を私一人でどうにかできるわけではないけれど、知っておくことと、我が子を将来きちんと独り立ちできるように育てる重責を再確認できたことには意義がある。



⑨関正生『大学入学共通テスト 英語が1冊でしっかりわかる本』(新刊)

大学入学共通テスト 英語が1冊でしっかりわかる本

大学入学共通テスト 英語が1冊でしっかりわかる本

今受けもっている高2の子達が共通テスト受験生になるので読んだ。
もちろん自身でもプレテストは2ヶ年分を解いたけれど、やっぱり受験英語の権威が研究・分析してくれた講釈は役に立つ。

問題の傾向分析と解法対策は、自分一人で行ったデータだけだと心許ない。

関先生、ありがとうございます。

これから各社の模擬試験の問題なんかも集めて、ネタを増やそう。

出産以来初めての、

一人で過ごす夜です。
8年ぶり近くになりますかね。

夫と子供達は今日から2泊3日で旅行に行っています。
今夏は私の仕事が先週のお盆に休みで、夫の仕事が今週休みになったためです。

久々の静かで自由な夜。
3日間も一人だなんて、嬉しいような、淋しいような、複雑な気分。

ですが私が子供達と帰省しているときなどは、夫もこんな夜を過ごしているのかな。
たまにはいいですね。


ただ今、文庫版『陸王』を読んでいます。
現在ようやく半分ほどの434ページ。
下町ロケット』と印象が重なるけど、やはり面白くて止まらない。。

f:id:booksformams:20190821221956j:plain


しかし我ながらつまらないブログ記事だなあ…

修正と追記!2019年7月の読書11冊と簡単な感想

①宮田賢人『碧き聖断』(7月5日発売の新刊)

『碧き聖断』?必ず原爆投下を防いで未来を変える…誠太は八十年前へ旅立った?

『碧き聖断』?必ず原爆投下を防いで未来を変える…誠太は八十年前へ旅立った?

7月に入って発売日に届いてソッコー読んだのに、読書メーターに登録されていなかったために記録から漏れてしまっていました(>_<)

宮田さん、すみません。

いつもはてなブログで拝見している、そして私の拙いブログの読者になってくださっている新人作家さんの初出版の作品です。

ご本人がご覧になっているかもしれないのに、私などが感想を述べるのは僭越なので、ご紹介までにしておきますが、読んでよかったです。



東野圭吾『希望の糸』(7月5日発売の新刊)

希望の糸

希望の糸

殺人事件の謎解きという意味ではサスペンス。
けれど実は十年以上前の過去から、知らない者同士が「我が子」への愛で関わり合っていたというとても深い物語だった。
親子とは、家族とは何なんだろう。





石田衣良『ブルータワー』

ブルータワー (文春文庫)

ブルータワー (文春文庫)

設定自体はめちゃくちゃ面白いのに、現代から未来への情報の伝え方に無理があった。
最後の次元を超えた対話にも鼻白んだ。

SFとファンタジーの要素が不協和音を起こして幼稚な結末になっている印象。

この小説は同じ設定で恩田陸さんあたりが描いたら傑作になりそう!





池井戸潤『鉄の骨』

鉄の骨 (講談社文庫)

鉄の骨 (講談社文庫)

中堅ゼネコンの談合をめぐる物語。
多くの人には直接の縁はないテーマと思っていたけれど、面白かった!
企業と政治の闇と、必要悪の存在との間で心が揺れた。
途中から作戦が分かってしまったけど、それでも気持ちよくスカッとした。





椎名誠ほか『坊っちゃん文学賞作品集』
(画像なし)

玉石混淆。
(個人の好みによるけれど)






⑥塩田武士『罪の声』(準新刊)

罪の声 (講談社文庫)

罪の声 (講談社文庫)

昭和の未解決事件の真相を描く。
もちろんフィクションだしかなり昔の事件を扱っているけれど、犯罪は一世一代で完結することではなく、後世にも何らかのカタチで闇が遺されていくのだと考えさせられる。





辻村深月『ツナグ』

ツナグ (新潮文庫)

ツナグ (新潮文庫)

死んだ人との一夜限りの邂逅。
学生時代に読んだ『黄泉がえり』や、伊坂幸太郎さんの『死神の精度』などを思い出した。

粗筋が似ているという訳ではないのだけれど、死者の魂や死神のような存在には、人間はどうやら様々な救いや期待や死生観を託したいのかな・という意味ではつながる。





コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』

ウィリス女史の著書は辞書級連作の超長編をいくつかよんだことがあるので、短編集は初めてだった。

いつも登場人物同士のまどろっこしいやりとりや、効率の悪い駆引きが苦痛だったけれど(それでも読んでしまう)、今回は輪をかけて酷かった気がする。

そのためか、はじめの一編しか記憶に残っていない(汗)





⑨Gever Tulley『50 Dangerous Things you should let your children do』

50 Dangerous Things (You Should Let Your Children Do) (English Edition)

50 Dangerous Things (You Should Let Your Children Do) (English Edition)

「先回りして危険を子供から遠ざけているだけでは、子供は何も学べない。危ない遊びから防衛力を養うことができる」という旨の著者の考えには賛成。
でも肝心の内容は、、、日本と欧米の文化の違いもあるのかな?
全てに賛同はできない。

でもドキッとする見出しのわりには「そこから何を学べるの?」とか、「ガチで危険じゃん!」とか、「大人の私でも怖いから無理」というものも多かった。





パオロ・バチガルピ『神の水』

地球温暖化が進み水資源が限られたアメリカが舞台。
貧富の格差が極度に進み、富裕層は快適な住環境で水を使い、貧困層は飢えと渇きの過酷な生活を強いられる。

近未来に本当に起こり得そうな題材ということで一般的にも好評価を得ているようだけれど、実は貧富の格差自体は人類の貨幣経済が生まれてからずっと続いてきた問題ではないかと私は思っている。

水資源に焦点をあてるなら、サン=テグジュペリの『人間の大地』の砂漠関連の話を思い出した。





百田尚樹『プリズム』

プリズム (幻冬舎文庫)

プリズム (幻冬舎文庫)

解離性同一性障害(多重人格)をもつ男性との愛の苦悩の物語。
予定調和的なラストだったけれど、そこに至るまでが面白くて途中でやめられなかった。