クリスティン・グロスロー『おむつなし育児』
おむつを使わない子育ての紹介と、それが排泄を通した親子のコミュニケーションになるよというのが、本書の主旨だったと記憶しています。
トイレトレーニングのハウツー本ではありません。
でも役立つ情報は見つかるかもしれません。
私自身は肌の弱い娘がおむつかぶれを繰り返していたことと、なるべく文明の利器に頼らないプリミティブな子育てをしたいという思いがあったことから、軽い気持ちで手に取ってみました。
おむつなし育児―あなたにもできる赤ちゃんとのナチュラル・コミュニケーション
- 作者: クリスティン・グロスロー,和田知代
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2009/06/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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おむつなし育児の理念やハウツーも紹介されてはいるのですが、はっきり言ってここに書いてあることを実践するのは、現代ではそんなに簡単なことではないと思います。
少なくとも私は実際におむつなし育児をやってみようという気持ちにまでは至りませんでした。
けれど、
・乳幼児には本来、排泄で身の回りを汚したくないという本能が備わっている
・おむつに慣れた乳幼児には、尿意(便意)と排泄行為が結び付いて認識できていない
・年齢(月齢)別の発達段階に合わせた排泄のコツがある
という点について知ることができたのは有意義でした。
これらはその後の おむつ外しに役立ったと感じています。
発達段階に合わせ、尿意と排泄の感覚を結びつけるような働きかけを意識することで、結果として娘たちは二人とも2歳になったばかりのころに一日で布パンツに替えトイレで排泄するようになりました。
大切なのは、乳幼児にとっての排泄のなんたるかを知り、我が子の場合には何をどう生かせるか母親が見極めることかと思います。
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あるお母さんが、こんなことを話してくれました。
早期のトイトレよりも、まず先にやることがあるのではないか。
もっと根本的なことを育ててからでないと、むりやり早いうちからトイトレをやっても子供を壊してしまうのではないか。
、、、と。
私が考えていたことを代弁してもらえたようで、強く頷いてしまいました。
確かにおむつが早いうちに外れると、ラクなことは間違いありません。
でも、誰のため?何のため?
本当に子供のためならば、我が子をよく理解し良さを伸ばしてあげようと努めるうちに、おむつを外すために必要な準備(心理的にも物質的にも)や最適な時期が、直感的に分かるものだと思います。
親自身が頑張って、早くおむつを外そうと躍起になるのは少し不自然な気がします。
たまたま私にとってはそのキッカケの一つが、本書で得られたヒントだったというだけのことです。